外来診療 睡眠外来 ぐっすり眠りたい・・・昼間の眠気をなんとかしたい・・・ こんなつらい症状はありませんか?良い睡眠がとれない状態を『睡眠障害』といいます。 睡眠障害には主に下記のような症状があります。 睡眠時無呼吸症候群症 大きなイビキがある 息が止まる ぐっすり眠れない 夜中に何度かトイレへ行く 日中眠い 過眠症(ナルコレプシー・特発性過眠症など) 充分寝ているのに日中眠い 日中の居眠りを我慢出来ない 大事な場面(会議や試験など)で寝てしまう 感情が昂ぶると身体の力が抜ける 寝入りばなに金縛りにあう 昼寝をすると1時間以上寝てしまう 不眠症 眠りたいのに寝つけない 夜中目が覚める ぐっすり眠れない 早朝に目が覚めてしまう むずむず脚症候群 足がむずむずして眠れない 足を動かすと不快感が軽減する 寝ている間に脚がぴくぴく動く 夕方から夜にかけ休息中に脚の不快症状がひどくなる 睡眠時随伴症 睡眠中大声を出したり体が動く 寝ていて暴れたりする 起きだして歩き回る(寝ぼけ) 夜中に突然泣き叫ぶ 寝言、歯ぎしりをする 睡眠の質が悪くなると・・・ 下記のような症状が出る可能性が高くなります。 日中の眠気(集中力の低下や居眠りが仕事や学業に支障が出る。居眠り運転を起こす) 睡眠時無呼吸症候群(夜間の酸欠状態が高血圧・心疾患を、慢性不眠症が糖尿病にかかりやすくなる) 睡眠不足(免疫力が低下する。体や脳の疲労が取れない状態が続くため、うつ状態になりやすい) 【 重 要 】 子供も睡眠不足や睡眠障害が続くと大人と同じような疾患にかかりやすくなります。 睡眠不足により集中困難や学習能力の低下が見られます。 睡眠検査の種類 当院では症状にあわせて下記の検査を行っています。 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG) 睡眠の状態を調べるために、一晩入院していただき検査をします。 脳波・眼の動き・頤筋電図・心電図・イビキ・呼吸・脚・血中酸素飽和度などのセンサーを身体に取り付けて眠ります。痛みはありません。 反復睡眠潜時検査(MSLT) 日中の眠気の程度を客観的に評価します。 通常PSGの後に続けて日中に行います。 2時間毎に5回ベッドで横になって眠ります。 覚醒維検査(MWT) 日中に覚醒を維持出来るかを調べる検査です。 薄暗い部屋で座椅子に座り起きていられるかを評価します。 2時間毎に4回、40分記録をします。 アクチグラフ検査 睡眠と覚醒の状態を腕時計のような機械を手首につけて検査します。 1日の活動量を測定し、睡眠・覚醒のリズムを把握します。通常1~2週間装着し記録をします。 アプノモニター検査 呼吸と血中酸素飽和度のセンサーを身体に取り付けて、睡眠中の呼吸の状態を検査します。 自宅で検査可能ですが、結果によってはPSG検査が必要になります。 ※検査料金や検査の詳しい内容はこちら睡眠検査について 睡眠障害の治療 経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法) 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療です。 機械で鼻から空気を送り込み、塞がった起動(空気の通り道)をその圧力で開くことで、無呼吸を防ぎます。 自宅にて睡眠時にマスクを装着して治療します。 CPAP治療を行った患者さんは明らかに長生きできたなど、多くの研究によって、また当院の10年以上に渡る研究・統計からも睡眠時無呼吸症候群に対するCPAPの効果が証明されています。 CPAPについてもっとみる >> 外科的治療 耳鼻咽喉科における手術で、SASの原因が扁桃肥大や長い口蓋垂にある場合に行います。 小児のSASの原因の多くは扁桃肥大やアデノイドによるもので、摘出により改善する場合が多くみられます。 専門病院をご紹介します。 認知行動療法 不眠症治療のひとつです。 間違った睡眠の知識や生活習慣、認知(ものの考え方や受け取り方)を見直し、不眠症状を緩和します。 マウスピース(PMA) 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療で、比較的軽度な症状に効果的です。 PMAを睡眠時に装着することであごを前に出し空気の通り道を開いた状態にします。 歯科で作製します。 薬物療法 睡眠障害の症状にあったお薬を医師が処方します。 睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関するよくある質問 Q1.初診時の費用と時間は? 最も大切な合併症の評価を含め睡眠時無呼吸症候群を総合的に診療いたします。そのため、検査内容にもよりますが、大体5,000~10,000円弱になります。時間は1時間~1時間半くらいかかります(混雑の状況によって若干変わります)。最近受けた人間ドック、健康診断の結果を持ってきていただければ足りない必要な検査だけ行わせていただきます。 Q2. 初診時には、どんなことをする? 診察前の検査として、問診、胸部X線、心電図を受けていただきます。続いて、診察・睡眠時無呼吸症候群の説明を行い、睡眠時無呼吸症候群の合併症の検査(血液・尿検査、エコー検査、鼻腔通気度検査、肺機能検査など)を行い、その結果で合併症の有無を確認し、さらに簡易検査を施行し、SASの存在を推察し、PSG検査が必要かどうかを判断します。 Q3. PSG検査で何がわかる? PSG検査(ポリソムノグラフィ)は、睡眠時無呼吸症候群の確定診断のための検査です。脳波、眼筋電図、頤筋電図にて睡眠段階・覚醒反応などの睡眠状態、鼻孔の気流センサー、腹部・胸部バンドセンサーにて無呼吸の程度・中枢型か閉塞型かの判別などの呼吸状態を、その他マイクからいびき音、心電図、パルスオキシメータで無呼吸時の低酸素血症の程度、体位センサーで体位、脚のセンサーで脚の動きなど20個のセンサーを付けて多方面から高い精度で評価します。 Q4. SASは完治するか? SASの原因は、顔面頭蓋骨の形状と言われておりますので、基本的には完治はいたしません。ただ、体重が多い方が痩せるとSASの重症度が軽減する可能性はあります。内科的慢性疾患である高血圧や糖尿病は合併症を予防するために薬で治療したり、視力が悪い場合は眼鏡で矯正するように、SASも治すのではなく、自覚症状を改善し、将来起こる可能性が高い合併症を予防するための治療を行います。 Q5. 毎月外来受診は必要か? CPAP治療は在宅医療のため、健康保険で診療を続けるためには毎月1回の受診が必要です。もし通院できない場合は、健康保険の適応になりませんのでご注意ください。その場合、健康保険による治療は中止になり機器のご返却が必要です。また、歯科装具(マウスピース)は一度作ったら毎月外来通院する必要はありません。ただ、軽症の方だけに適応であり、加齢や体重増加とともにSASは進行しますので、定期的な外来受診が必要です。 ※オンライン診療や遠隔モニタリングを行うことによって、3ヶ月に1度の来院も可能になることを記載する Q6. 子供もSAS になるか? 子供でもSASになります。多くの場合は、扁桃やアデノイドの肥大による器質的な原因で発生します。治療しないと、眠気のために学業に影響が出たり、成長障害などが起こることがありますのでご相談ください。